タワートップに工人舎/KA1-DP 施工

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関西を襲った台風21号の被害修復とタワーメンテなどをさせていただいたのが2018年の秋。

その後なにほども運用していなかったとおっしゃる施主様は   大阪府のJE3FEK局様

お仲間に触発されたかFT8を本腰入れて運用しようとされてからアンテナももうちょっとでもなんとかならんものかと・・・

タワーに上がっているアンテナの交換だ。

交換前のアンテナは一般的なトラップ式短縮ダイポールでレガシーバンドとWARCバンドの2本。
大きなビームアンテナにしたい気持ちはあるが台風被害の経験から大きなアンテナを上げて怖い思いをするのも嫌だしとおっしゃいます。

そこで同じDPでも巻き尺式にしたら多少は変わるやろうかとご相談をいただきました。

これ、簡単に答えられる質問やないですけど・・・
今まで巻き尺式アンテナを施工させていただいたお客様からも同様の質問を受けるのですが、例えば3エレトライバンダーから3エレのVERSA Beamに替えたらよく飛ぶか!?
もちろんそれだけではなく使えるバンドの事や使用できる帯域などの事やらでVERSA Beamを選ぶことになるんですが、肝心の性能が交換前より悪くなってはいけません。
でもブームの長さやエレメント長は大きく変わるものではない。
これってご相談を受ける時に必ずってほど話題になるんですよね。
あえて飛ばないアンテナに交換するって方は居ないでしょうし少しでも遠くへ飛ばしたいからお金を払ってアンテナを交換するわけです。
今までの経験上でのお話をするんですが、サイズ的には似たアンテナなので数値上の利得はほぼ同等。
トライバンダーや今回の施主様が使っていたトラップ式DPはその名の通りトラップコイルで短縮されている。
このトラップがロスを生じるので「あかん」と力説する方もいらっしゃるくらいだ。
VERSA Beamは機種にもよるがハイバンドはたいていフルサイズ動作。
短縮したバンドはセンターローディングです。                 (KA1-DPは7/10MHzが短縮です。)
違いとしてはココです。
この違いが実践でどれだけの差になるかは数値ででるものでないから説明しにくい。
でもフルサイズが良く飛ぶっていうのはみなさんなんとなくでもわかっているし実感してる方も多いはず。
たかがダイポールでもフルサイズはちょっと違うんですね!
その差はSメーターを見て差が出るほどわかるものじゃないかもしれないけどそこを追求するのがこの趣味の世界。
みんなが良いというものは試してみたくなる。
私もアドバイスとして過去の経験や施工させていただいたお客様のお話の中から・・・
いまより悪くなることは無い!
悪くても現状と同等。
それ以上を期待できるがそれは実際にやってみて自分で感じていただかないと説明のしようが無いとしか言えないのが実際です。
可能性は十分にあるのでチャレンジする価値はあるでしょう!!
あとはお客様が決めてください。
あかんとわかってるものはお勧めしませんし施工しません。
私もハムです、気持ちは十分わかってますのでやらせていただけるのならベストを尽くします。
お客様がチャレンジするかしないかを決断してください! と、そそのかすだけそそのかしといて・・・(笑)

まぁ、そんなお話をしたかどうだかですが今回はHF帯は巻き尺式ダイポール 工人舎 KA1-DP 1本にして開局当時から思い入れのある50MHzは以前にも上げていたビームにしようNAGARA/A56T3を選択することになった。

15mの自立タワーだがマストトップでは18mくらいあるかな!?
60Φのマストが入ってるから不安なくトップまで行けるがさすがに何往復もするのはご勘弁。

旧アンテナを撤去し新設するアンテナを付ける段取りと同軸接続の下準備で1往復。

ちょっと水分補給してもう一度トップまで。
下で組み立てたアンテナをロープで引き上げて付けていく。
KA1-DP、A56T3の順に引き上げてマストに固定。
真ん中に付いている小さなビームは144/430のデュアルバンドビームで既存のものを残した。
同軸は撤去したアンテナのものに接続しKA1-DPのコントロールケーブルを新しく敷設。

朝イチ自宅を出る時は小雨が降っていたが施主様宅に到着時には止んでいた。
昼前くらいには雲も晴れ強い日が差し急に暑くなってきた。
この時期の紫外線は意外ときつくまして雨上がりだし・・・

マスト上の処理が終わった状態でKA1-DPの動作と6mのSWRを確認してもらう。
タワー上から特定小電力で指示してやってもらう。
(ウチの工事作業は「業務」なんでアマ機使っちゃ電波法違反だし特小使ってます。)
KA1-DPの動作確認は店でもやっているがケーブルをつないで施工ミスが無いかの確認も含めてケーブルを完全に固定する前にもう一度。

OKが出たので新設したコントロールケーブルを既存のケーブルなどにまとめて固定しながら2往復目の復路。

計画通り2往復で事故なく無事に施工完了です。(^^"

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IMG_3121.jpeg

DSC00057.jpg

190898.JPG

施主様、思っていただいたようなアンテナになりましたでしょうか!?

交換前も同じような長さのダイポールでしたしビックリするくらい良く聞こえ良く飛ぶなんてことは無いでしょうけど必ず値打ちを感じていただけるものだと思っております。

コンディションもボチボチですが上向きです。
6mはハイシーズン真っ只中です。

HFも6mも施主様のロケーションならじゅうぶん楽しんでいただけるはずです。

ぜひアクティブに運用なされてください。

この度は前回に続きご用命ありがとうございました。

施工中のお気遣いにも感謝いたします。

どうもありがとうございました。

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コメント(5)

暑い中での作業お疲れ様でした。

KA1-DPは、「フルサイズ」がどんな感じになるのか、これからゆっくり楽しみたいと思います。
ただ、バンドのどこへ行ってもSWRを気にすることなく運用できるのは、とても安心感があります。(ほぼ、FT8しか運用しないので、宝の持ち腐れかも・・・)

これからも質問や相談に伺うことがあると思いますが、よろしくお願いします。

素敵なロケーションで羨ましい限りです。
40Fの国内もよく出ていますので、
見かけられましたら、ぜひQSOお願いします。
S/N+30dB以上で強烈に入ってきそうです・・・。
JF3TBM。

FEKさん、コメントありがとうございます。
14MHzから上はフルサイズ動作ですね。
トラップロスがどれほどなのか!?
フルサイズの性能がどれほどなのか!?
差を大きく体感できるに越したことはないですが少なからずチャレンジした価値は感じていただけるものだと思っております。
ぜひアクティブに運用いただきその差を感じていただければと思います。
また使用感やその差などの感じをレポートいただければ皆様の参考にもますのでぜひコメントや直接メールでも結構ですのでいただけるとうれしいです。

FB-DX!!

アンテナ設置から1週間使用してみて、目を見張るような変化はありませんが、これまで苦手としていた14.18MHzのカリブやアフリカから応答してもらえるようになりました。
コンディションの影響の方が大きいとは思いますが、少しうれしい変化です。

FEKさんこんにちは。
そうですね、DPからDPへの変更なのでさすがに劇的な変化は望めないですね。
でもわずかでもプラスに変化があるようで良かったです。
もちろんコンディションの影響も大きいでしょうけどアンテナが変わりストレスを感じることが減って運用機会が増えることも大きいでしょうね。
6mも連日EUが入感してにぎわっていますよ!
ぜひアクティブに運用されてくださいね!!

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