巻尺式 ロータリーダイポール

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KOHJINSHAが新製品を発表した。

巻尺式のロータリーダイポール KA1-DP という製品。

main1.jpg
(3月 中旬 より発売開始予定との事です。)

外見的サイズは14MHzのフルサイズ同等。
7MHz・10MHzは短縮動作となるが14MHzから50MHzまでフルサイズ動作。

一般的な住宅にルーフタワーで設置するには回転半径(5.2m)が厳しいかもしれない!?
回転半径がクリアできれば比較的簡単に設置できそこそこの予算で7MHzから上全バンド運用できるスッキリしたアンテナ設備ができる。
アンテナをいっぱいつける必要が無いので屋根の上がド派手にならない台風時期も極端な心配はなさそうだ。

ちょっと不安なのは水平という事。(V型の設置は不可)
アンテナそのものの不安ではない。
屋根の上にルーフタワーで設置する事を考えると地上高は12~13m取れれば良いとこだろう。
屋根からアンテナまでの距離はせいぜい3~4m。
この条件でなにが不安かというとアンテナと大地や屋根との干渉です。
V型ダイポールはこの干渉を最大限に逃げているかたちなのでどんな条件に設置しても大暴れするとなく比較的安定して動作する。
水平設置の場合は干渉を受けやすいので設置条件によっては・・・・
エレメントを室内から動かせるアンテナなので干渉していてもSWRを下げることはできると思う。
しかし打上げ角には大きな影響が出てしまう可能性があるだろう。
でも水平のダイポールなんで打上げ角どうのこうのというものでは無いとも思う。

なので気持ち悪いほどSWR値が高くなければ事実上問題なく使用できるだろう!

店に上げているKA1-403000 462-2.jpg

も7MHz・10MHzはダイポール動作。
水平で屋根の上から5m程の高さ。
建物は鉄骨で屋上の周囲は金属の笠木になっている。
この設置条件でアンテナを建物の対角となる方向では素直に動いてるように感じるが笠木と並行する方向にアンテナを回すとSWR値が悪化する。
悪くても1:2.0を超える事は無いしその位置でエレメントを手動調整するとSWRは下がる。
笠木が導波器や反射器として動いてしまってるのかもしれない???
明らかに干渉しているとわかるが逃げようが無いので仕方が無いことだと理解し手動調整などして運用している。
30m以上のタワーに設置するならこんなことも無いだろうがルーフタワー設置では仕方ない。

設置を考えておられる方はこの事を理解していただく必要がある。


先日設置させていただいたアンテナjo3oer ant-1.jpg

も完了後のSWR確認でアンテナを回してみるとやはりSWR値は変化する。

アンテナは瓦屋根の上3mちょっとの高さに設置してあるが、瓦の押さえとして鉄筋が敷設された屋根だったので予感はしていた。
使えないほど大暴れしているわけでなく事前に可能性としてお話ししていた事で想定内としてご理解いただける範囲ではある。

ずいぶん前の話だが21MHzモノバンド八木をルーフタワーで設置した時の事。
ローテーターを回してSWRを確認するとSWR値が悪いところでは1:3.0程になる。
良い位置ではキッチリ下がっているのに・・・
悩んだ挙句放射器と干渉しているであろう金属の距離を測ると約3.5m。
21MHzの1/4波長という事に気付きこの距離を変える事によって完全ではないが解消した事がある。

アンテナ工事のご相談をいただいた時に小難しい話をいろいろさせていただくが設置したアンテナで結果を出していただきたいから!
せっかく上げたのに・・・と言う事が無いように知りえる知識と情報で設計させていただこうとするのでどうしても不安にさせるようなことも含めて小難しいお話しが多くなるんですよ。

KA1-DPの発売で設置させていただけるアンテナが増えたし期待していいアンテナだと思います。

当店では上記のように小難しい話をお聞かせする事にはなりますがやる以上はちゃんと使えるアンテナになるように精いっぱい努力させていただきます。

屋根に付けるだけの工事ではありません!


アンテナ工事のお仕事は混み合っているため長くお待たせしている状態ですのでご相談はお早めにそして長期戦覚悟でお願いいたします。

 

当店はdis.jpgです。

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