ワイヤーにはいつも泣かされる!? (アンテナ工事)

| コメント(2) | トラックバック(0)

ほんまワイヤーアンテナ(ワイヤーで張るラジアルも含む)を舐めたら痛い思いします。

私は覚悟してやってるんですけど、それでも毎回苦労します。

下請けさんには

「安請合いしてんのちゃうやろねぇ!?」って怒られながら・・・

今回の施主様は

  交野市のJE3XDK局

3.5/7MHzのワイヤーDP 第一電波 W735
7/14/21/28のバーチカル

   +フルサイズラジアル NAGARA RV-4B
スーパーマルチバンドV-DP・第一電波 HFV330
28/50MHz GP  第一電波 CP610

この4本を施工する。

713

715

敷地はそれ相当にあるので無理な話ではない。
ただそれぞれが1本のマスト重ねて取り付けることができないタイプなので各々にマストが必要。
と言うことは、一軒のお宅ではあるが四軒分に近い仕事量。

W735のマストは地面に杭を打って・・・
RV-4Bは2mのルーフタワー
HFV330は1.5mのルーフタワー
CP610はベランダに4mマストを取り付けて・・・
まぁ、そこまでと言うか形にする(予定の位置にアンテナを付ける)の私たちにとってはそんなに難しいことではない。

あっちやこっちやと材料と工具の移動がすごく大変ですが・・・

問題は調整だ。
HFV330はスクリュードライバーなので言ってみれば無調整。
  周りの干渉がひどくなければ設置するだけでOK。
CP610、これ意外と癖のあるアンテナなんですがいつもの魔法のパイプとクルクルマジックでなんとかクリヤー
ベランダに取り付けると、ベランダの金物などがラジアルとして働いてしまうことがある。
それを熟知していればトラブルは回避できるでしょう。

W735とRV-4Bの調整はそう簡単には出来ない。
ダイポールの調整もできないの と思われるでしょうけど、それはあなたがなにも知らない証拠ですよ。
3半や7MHzを地上高10m程度に設置すると、地面との干渉でインピーダンスが思うようにならないんですよね。
インピーダンスが狂うって事はSWRが下がらないって事です。
逆Vにしたり高さを変えたり、もちろん長さを調整してなんとか両バンドを1:1.5くらいにするんです。
この作業にどれほど時間がかかるかわかっていただけますかねぇ

運がよければササット出来る事もあるけどね。

今回、W735は比較的短時間で調整完了しました。

さぁ、残るはRV-4Bに施工したフルサイズラジアルです。
今回はコイツにめっちゃ泣かされました。
4バンドの1/4波長のワイヤーをあらかじめ作っておく。
ある程度の目測でタワーステーに添わせたりして仮設置。
そして各バンドのSWRを確認し、調整しながら本決めしていくのだが・・・
仮設置で7MHzと14MHzは予定通り。
28MHzもまぁソコソコの値が出てる。
21MHzがまったくダメ。
これを解決するのに数時間かかるとは。。。
21MHzのラジアルを張る方向を変えてみたり角度を変えたりするがどうもうまく動かない。
アナライザーで見てると、どうも素直に動いていない
これは偽者をつかまされてるぞ! 

 他のラジアルに乗ってるんとちゃうか???


他のラジアルを全部外し21MHzのラジアルだけを付けてベストに調整(設置)する。
さっきとはまったく違って21MHzのSWRは1:1.2まで下がる。
そして仮設置していた他のバンドのラジアルを1本ずつ付け足していく。
14MHzOK  28MHzOK この時に付け足した分だけではなく21MHzの周波数(SWR)が動いてないかもチェックしながらの作業。
7MHzのラジアルを付けると、7はまったく問題なく調整できるが21MHzがドカーンと動いてしまう。
  犯人はこれや!!!
おそらく3倍でインピーダンスの低い方に乗ってしまって本来のラジアルが効かなくなってしまう現象です。
7MHzを諦めるわけにはいきませんのでココからが腕の見せ所

        (たいしたことないけど・・・)


7MHzには有効で21MHzが嫌いなラジアルを作れば良い。
もしくは7/21デュアルバンドDPのように1本のラジアルを2バンドにしてトラップで切る。
手元に適当な塩ビパイプがあったのでトラップを巻いてみるが結果はよろしくない。
ああでもないこうでもないと屋根の上をかなり歩き回りましたがなかなか良い結果が出ない。
ふっと思いついた  7をヘリカル(螺旋)状に巻いてみよ
7MHzのラジアルを給電部から下のタワーステーに螺旋状にクモの巣のように巻いてみました。
これがビンゴ!!

21MHzにまったく影響せず7MHzも1:1.2
14、28も影響ない
あぁ~苦労したぁ~

7MHzのラジアルは約10m、21MHzは3.5m
GPの場合ラジアルをおおよそ120度くらいの角度で下げてくるとインピーダンスはおおむね50Ωになる。
これちょっと勉強したりネット検索すれば簡単に入ってくる知識です。



でもね、現場では紙の上に書いたようにはならないんですよ。
行き当たりばったり選手権で得た経験が今回の問題解決のすべてだと思ってます。

授業料をメイッパイ払ってきた人はわかっていただけますよね

そんな簡単なアンテナもまともに調整できひんのかいなと見てる方、

            やってみなはれ~

施主様、久しぶりに屋根の上でメイッパイ動き回りましたので足がパンパンです。
でも満足いただけるアンテナに仕上げられたと思ってますのでこの痛みも喜びのうちです。

やるからには中途半端なSWR値では私も下請けさんも納得いかんので意地になってやりましたけどね。

いままでお使いのアンテナとは見違えるほど聞こえるはずです。

これで例の無線機が生きてきますよ!!

今まで以上にハムライフをお楽しみくださいませ。

どうもありがとうございました。

さっ、風呂はいって足モミモミしとこ~

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.je3yui.com/mt/mt-tb.cgi/1442

コメント(2)

TITLE: No title
SECRET: 0
PASS:
大変、お疲れ様でした。
今度40mで聞こえるのが楽しみです。
6mはダイヤモンドの巨大避雷針でなく残念です。
(当局は必要ありません)

持ち主さまへ>
アンテナ(HFV330)壊さんように頼みまっせ!
当局は、HFV5を使うときでも気を使っているんだが。

TITLE: No title
SECRET: 0
PASS:
VRJさんこんにちは。

巨大避雷針!? GH-62の事かな???
写真にはありませんがベランダに巨大避雷針2のCP610がそびえてますよ。
それよりRV-4Bのほうがもっと巨大避雷針かも(笑)

次はVRJさんて話も出てましたが・・・

コメントする

2015年4月

      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30    

最近のコメント

アーカイブ